2025/09/17 助成金
日本生協連では、全国の子どもたちの健やかな成長への願いから、「くらしと生協と子どもの未来アクションによる「子どもの貧困」活動支援への応援助成」として、子ども用品「すくすく応援団&Baby」よりお買い上げいただいた金額の一部を貧困をはじめとする子どもの問題に対して支援に取り組む団体へ2020年度から助成しています。
今回は、助成団体の一つである〈一般社団法人ひだまり〉の活動をご紹介します。(取材日:8月6日/福岡県)
8月6日、活動場所のひとつである、みんなのコミュニティスペース「chouchou」にて、代表の笠松さん、活動を支える江嶋さん、小石原さんにお話を伺いました。
ひだまり図書室は、絵本から小説まで、ジャンルを問わず様々な本が並び、訪れる人それぞれの「読みたい」に応えています。ひだまり図書室には、お隣の八百屋さんで野菜を買ったあとに立ち寄る方や親子連れなど多様な人々が訪れます。この図書室の蔵書は約2000冊あり、多くが地域の方々からの寄付によって成り立っています。
ひだまり図書室のある、みんなのコミュニティスペース「chouchou(シュシュ)」では、定期的に開催される絵本の読み聞かせ会や、工作ワークショップなど、様々なイベントも企画されています。
今年度は、自炊型子ども食堂の名称内容を見直し、「キッズキッチンわくわく」として再スタートしました。このキッズキッチンでは、食材のお買い物、調理器具や食器の準備、そして食材を洗って、最初から料理完成まで、子どもたち自身が行います。また、8月には作った料理を地域の福祉まつりで販売し、そのお金を今後の学習活動に使う予定です。自分たちで考えて、作って、売る。そしてそのお金で、自分たちの学びたいことを実現する。この一連の経験が、子どもたちにとって何よりも大きな学びになっています。
この子どもたちの活動をサポートする江嶋さんからは、カレー100人分を作ったときのお話をしていただきました。100人分のカレーは手が痛くなるほど大変だったとのこと。また同じくサポートをした小石原さんは、「いろんな人と出会えるのが本当に楽しいですし、何より活動を通して皆さんが喜んでくれるのが嬉しい。」と、自身の原動力を語っていただきました。
自分たちでペンキ塗りをして作り上げたこのひだまり図書室は、まさに地域と共に育む居場所そのもの。本に囲まれたこの空間は、年代も背景も異なる多様な人々を自然とつないでいます。ずっとお話していたくなるような、あたたかな居場所で、尽きないお話を聞かせていただきました。
〈ひだまり〉は、「身近な人と支え合う」きっかけをつくる地域の拠点。誰もが安心して過ごせる社会づくりの一歩が、ここから始まっています。