2025/09/11 助成金
日本生協連では、全国の子どもたちの健やかな成長への願いから、「くらしと生協と子どもの未来アクションによる「子どもの貧困」活動支援への応援助成」として、子ども用品「すくすく応援団&Baby」よりお買い上げいただいた金額の一部を貧困をはじめとする子どもの問題に対して支援に取り組む団体へ2020年度から助成しています。
今回は、助成団体の一つである〈認定非営利活動団体居場所サポートクラブROBE〉の活動をご紹介します。(取材日:7月3日/茨城県)
2025年7月3日、茨城県つくば市にある認定NPO法人「居場所サポートクラブROBE」を訪問しました。ROBEは、子どもたちが安心して過ごせる居場所を提供し、子ども達と障がいを持つ子供達や大人の方々の居場所づくりに取り組んでいます。
代表の森美智子さんは、2011年に学童保育を開始し、2016年にはつくば市初の無料学習塾を開塾。さらに放課後等デイサービス「セレサキッズ」など、子どもたちの多様なニーズに応える活動を広げてきました。
今回は無料学習塾を訪問しました。ちょうど、子どもたちがみんなで楽しそうにおにぎりを食べ、おしゃべりしている時間でした。地域のボランティア団体の協力で、おにぎりや温かい食事が提供されており、森さんは「本当に多くの皆さんに支えられていることを実感します」と感謝の気持ちを口にします。
「食がないと勉強どころではありませんよ。勉強だけでなく、おいしい食事や休み時間のおしゃべりを楽しみに来てくれる子もいるんです」と森さん。
取材当日、森さんのもとには卒業生が訪れていました。「ROBEは、子どもたちが成長して卒業した後も、気軽に立ち寄って相談できる居場所なんです」と嬉しそうにお話しされていました。また、事務局の高橋さんの周りにも、小学生や中学生たちがひっきりなしに楽しそうに話しかけていました。子どもたちの安心しきった表情からは、この場所が彼らにとってどれほど大切な存在であるかが伝わってきます。
ROBEでは、子どもたちの特性を理解するためにWISC検査(発達の程度や特性を把握する検査)を導入。臨床心理士や公認心理師と連携し、保護者と共に最適な学び方を考えています。
また、経済的な理由で模擬試験を受けられない中学3年生への支援も行っており、「貧困の連鎖を断ち切るため、できる限りの機会を提供したい」と森さんは語ります。
「困っている人の声を聞き、行政や地域に届けていくことを諦めません。声をあげ続けることで、社会は変わると信じています」
最後に森さんは、「子どもたちの成長をずっと見守れることが最高のご褒美です」と語り、その眼差しは子どもたちを優しく包み込んでいました。
〈認定非営利活動団体居場所サポートクラブROBE〉は、これからも子ども達と障がいを持つ子供達や大人の方々の居場所づくりに取り組んでまいります。