2025/04/11 イベント
2024年度子どもの未来アクションフォーラムを2025年3月6日(木)13:00~15:00開催しました。
(1)2024年度子どもの未来アクションのまとめの場
(2)今回は「子どものとなりにいるってどういうことだろう?」という問いを軸に、分かりやすい支援活動としてではなく、一人の大人として子どもの隣にいる意味、支援活動に限定されない寄り添い方の基本と実践内容をアンバサダーと学ぶ場として設定しました。
2024年度の子どもの未来アクションの活動報告をまとめてお話ししました。
米田佐知子さんは、子育ての孤独感や苦労から「ないものは作るしかない」という考えで活動を始めました。現在はネットワーク形成と中間支援組織に重点を置き、横浜を拠点に神奈川から全国にわたる子ども支援活動を行っています。
こども家庭庁の居場所づくりの指針には、「居たい」「行きたい」「やってみたい」という要素が含まれています。家庭、学校、地域、社会の変化が影響し、子どもが生きづらい世の中になってきています。コロナ禍での調査では、子どもの鬱症状が増えており、助けが必要な状況でも多くの子どもが他者に相談しない理由として、自己肯定感の低さや相談相手が見つからないことが挙げられています。
子どもの貧困は経済的支援、居場所の提供、食育などの経験を通じて解決されるべきであり、居場所は多様な環境を提供する必要があります。地域で顔見知りを増やし、子どもを気にかける大人を増やすことが重要です。子どもの隣にいるとは、物理的な存在として居ること、変化し続けること、人生のその時期を共にすることだとお話し頂きました。
【アンケートよりアンバサダーの声を抜粋】
「子どもの居場所についてで、課題は多様化・複雑化しているというお話を聞き、大人の居場所と同じ状況だなと思い知らされました。なので、選べるように数を増やすというお話に納得しました。」
「昔と比べると近所の人との関係は希薄ですし、昔は同じ町内の保護者は子供会や婦人会などで集まったりイベントがあったりしましたが、共働きが増えたこともあり、PTAも含めてどんどん活動は縮小されています。ただ子ども達に言わせると今はSNSなどで自分と同じ趣味の人と国内海外関係なく幅広く多くの人と関われてるからいいんじゃない?ともよく言われます。親としてはそれも悪くはないけど、文字や動画などだけじゃなく実際に人と触れ合ってたくさんの経験をつんでもらいたいなと思っています。」
大変わかりやすいお話で参加されたアンバサーにも大変好評でした。
立ち上げと背景 2020年4月、石川県小松市で子ども食堂を立ち上げました。自分自身が子どもの頃、地域で育ててもらった経験から、大人になってそのありがたさを感じ、自分も地域で同じような環境を作りたいと思いました。
活動の進展 最初は参加者が少なかったものの、徐々に増え、キャパオーバーになるほどの人気となりました。2021年4月からは地域限定の活動に移行し、2024年からは居場所支援も開始しました。
活動内容
参加者と支援者 物価高の影響で参加者が増加し、企業の食品ロス活用でWIN-WINな環境が整いました。参加者からお手伝いに回る「ひらがりキッズ」や、小松大谷高校の生徒もボランティアとして参加しています。大学進学後も関係を維持してくれる子どももおり、地域住民の支援の多さにも改めて気づかされました。
課題と今後の展望
向さんは子どもたちから「ひらがりのおばちゃん」「まきちゃん」と呼ばれ、地域全体で子どもたちを支える活動を続けていきます。
立ち上げと背景 2018年、福田有美子さんは経済的に貧困な子どもを対象に学習支援「無料塾」を開始しました。2021年に一般社団法人化し、2024年には学習支援を別法人化しました。子どもたちからは「ジュディ」と呼ばれています。
活動の進展 子どもたちの「プラスチックの味は嫌だ」という声をきっかけに、学習支援から食事支援に拡大しました。昼間の居場所が欲しいという声に応え、クラウドファンディングでキッチンカーを購入し、オリジナル・トマトカレーの収益事業を開始しました。その後もイベントやスポーツ活動を拡大し、学習への意欲も向上しました。
活動内容
参加者と支援者 地域や公共のサポートが少なくなる中高生を対象に活動を展開しています。キッチンカー購入後は、サポートしてくれる人々を募り、適材適所で活動を進めています。子どもたちはその関係を見て学びの場としています。
法人化と今後の展望 「東京都認可、学習等デイサービス・自由な学び場SOU!」を株式会社で立ち上げ、職員に現代の子どもに必要なものや子どもの権利条約など知識をアップデートする事前研修を行っています。
子どもの力を引き出す大人が周りにいることが重要であり、サードプレイスとしての役割を果たし、地域全体で子どもたちを支える活動を続けていきます。
【アンケートよりアンバサーの声抜粋】
「学校ではできない体験(サードプレイス)としての役割やアウトリーチの重要性について深く学ぶ機会がありました。これにより、子どもたちにとってのサードプレイスの意義を再認識することができました。」
「お二人ともとても前向きで、純粋に子どものことを考えて行動していることがわかり感動いたしました。だから共感して一緒に活動する人の広がりもできるのですね。お忙しい中、すばらしい発表を聞かせていただいてありがとうございました。」
「なんぶひらかり食堂さんは「地域にこだわる」「だれでもウェルカム」という点で自身が活動する団体とは真反対であったが、こういう場がないと子どもが来れないし、この地域では必要とされているだろうと思った。つるかわ子どもこもんずさんは、活動資金獲得のための企画力、実行力がすごいと思った。子どものニーズを把握してどんどん活動を展開されている点は賛同の一言。」
▶2024年度アンバサダーのつどい 第1回目見逃し配信 2024年10月31日(木)
▶2024年度アンバサダーのつどい第2回目見逃し配信 2024年11月22日(金)
▶2024年度子どもの未来アクションフォーラム見逃し配信 2024年3月6日(木)